子供たちへの給食提供を7年間行って思う事

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こどもたちへの給食

ククリにとってカフェともう一つの飲食事業はこどもたちへの給食提供でした。
この7年行ってきたことと、感じたことを伝えたいと、自分なりに文章をまとめました。

幼稚園(現こども園)への提供はカフェ開始から1年後にスタートして
2024年7月末まで続けました。
100人を下回る規模でしたが、子供たちの食育を意識して、なるべく色々なものを食べられるようになってほしいと、毎日違うメニューの献立を作り、続けていました。

無農薬のお米の給食を実現


最初になるべく安心で美味しい給食を届けて欲しいということで話を頂いて
自身は全くの素人でしたが、経験ある給食責任者を迎え調理場を整えスタートしました。

最初から3年はそれで無農薬のお米を提供していましたし、最後まで野菜を調理場でカットして、提供を続けました。大半の給食ではカット野菜を使うらしいのですが、安心と美味しさの為に最後までこだわりました。

無農薬のお米は会社の経営としては明らかにダメでしたが、安心と美味しいことを届けられればと、気持ちだけで突っ走っていました。
(その後、こども園から減農薬米になりました。)

給食責任者にも給食を提供した後で、カフェのランチピークに入ってもらうなど、本当に大変なことをやってもらっていました。

4年目に幼稚園がこども園となって
デリバリーから現地調理と変わり、人数も増え、少し細かい給食も応えることになりました。
一か月単位で食べるものが変わる乳幼児に応えるために、献立をひと月で5種類作成したりもしました。
こども園さんの配慮もあり、赤字にはならないようにして頂けたので本当に助かりました。

こども園さんも本当に経営が大変だという事

こども園さんも本当に経営が大変で、経営者さんが身を削って運営されています。
特にこどもが減っている時代ですから、こどもを預かることは社会として大切な役割なのに、もっと補助があればという気持ちはありました。

食材高騰などで、親御様からの徴収や、細々とした行政からの補助では赤字という事が続いていたということです。
その中、ククリとしてもなるべく利益とコストを抑えながらも、真面目に働くスタッフの生活が成り立つように、努力はしていました。

食材に行政の補助があれば、日本に良い循環ができると本当に思っていました。

小さな子供たちの食材費というのは、食べる量も決して多くないですし
その将来の健康の土台という事を見据えたら、決して高コストではありません。
1人の子供に、1食100円の食材費を上乗せることができるだけで、特に質が跳ね上がります。

無農薬や有機の食材、もっと良質な調味料も使うことができます。


ただ、その分のコストという事になると、大半の小さな子供を持つ親御様も決して余裕があるわけでなく、こども園さんも経営が厳しい状態です。

もちろん、行政が余裕があるとは言わないのですが、もっと子供に良い食材を届けられる補助をしてもらえれば、良い食材を作る農家さんや生産者さんも助かるし、子供たちの為にと、やる気も出ます。
責任をもって給食を作る人も報われます。

良質な食事は、心身ともに健やかで意欲的な性格形成につながります。本当に食事が人間を作るのです。
子供にも良く、子供の将来にも良いのであれば、親御様も助かり、結果として日本が助かります。

これだけプラスになるものに、もっと補助があればと本当に思っていました。

最後に

給食事業を終えることになった理由は
共に給食を立ち上げた責任者の病によるものです。
最期まで、子供たちの為に精いっぱい働いてくださいました。
こども園さんも最後まで配慮を頂きました。

経営者としては、もう少し働く人に余裕が作れれば、病もまた違ったのかもしれないという反省があります。
どこにも余裕がない中で、自分なりには精いっぱいやりましたが、せめて私たちが積み上げた時間で給食をたべた子供たちの将来が良くなることを期待したいです。

給食という形は終えましたが、できれば子供たちの成長に、役立つ事ができればとは思ってはいます。
今までの取り組みをなにかに活かせないかと、考えるばかりです。


まずは、実際にこどもたちへの給食に取り組んだ一人の人間として、もう少しこども達に良い食事を出せる社会へとつなげて欲しいと思いこの文章を書かせて頂いた次第です。

Cucuri会社代表 舘内

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